4.これだけは抑えておきたい!ゴルフルール
ティーイングエリア編
ティーイングエリアって?
ティーイングエリアは「第1打を打つ場所」のことです。エリアに行くと図のようなマークが設定されています。女性はレディースティーマーカー、男性はレギュラーティーマーカーで始めるのが一般的です。バックティーマーカーは上級者向けです。
一番最初のホールでティーマーカーを決定して以降、最終ホールまで同じ色のティーマーカーでプレーしなくてはなりません。違う色のティーマーカーでプレーすると2罰打になりますので、ティーマーカーを選ぶ際は慎重に・・。
代表的なティーマーカー
イメージです。この他のカラーもコースによってあったりします。
ティーイングエリアの定義について
図のようにティーマーカーが対になって設置されています。まず、対になったティーマーカーをラインで結び(①)、そこから2クラブレングス(ドライバー)分の長さ(②)で囲われた四角部分(斜線部分)がティーイングエリアとなります。第1打はこの斜線部分の範囲内にボールをセットして打ちます。
このエリア以外で打つと2罰打となります。
ティーイングエリア上で起こりうるシチュエーションとルール
●ティーイングエリアを打つ前に平らにならした
→罰打なし
ティーショットはプレー前なので罰打なしてならすことができます。ただし2打目以降でティーイングエリアで打つときは2罰打となってしまうのでご注意!
●スイング前にティーからボールが落ちた
→罰打なし
プレー前なので罰打なしでもう1度ティーアップして1打目として打つことができます。
●ミスショットでティーマーカーのそばにボールが・・邪魔なのでティーマーカーを動かした
→罰打なし
ティーマーカーは第一打では固定物、第二打以降は障害物として移動できます。
●打つ順番を間違えた
→罰打なし
打つ順番は1番最初のホールに限り、くじで決めることが多いです。その後は前のホールのスコアの良い(少ない)方から順に打ちます。特にペナルティはありませんが、マナーに反する行為と捉えられてしまうのでご注意。
ジェネラルエリア編
ジェネラルエリアはティーイングエリア・ペナルティエリア・バンカー・パッティンググリーンを除くホール全域
●ラウンド中に自分のボールか確認した
→罰打なし
ボール位置をマークすれば確認することができます。
●ひび割れたボールを別のボールと交換した
→罰打なし
プレー中に生じた破損ならば同伴競技者にその旨を告げて交換できます。
●打球が同伴競技者の携帯品に当たった
→罰打なし
同伴競技者のバッグ等「携帯品」に当たってもペナルティはなくボールが落ちたところから、そのままプレーできます。
●スイングしたクラブが木に当たって枝が折れた
→罰打なし
結果としてスイングする領域の改善(意図的)があった場合は2罰打、改善が無かった場合は無罰打となります。
●ドロップしたボールが自分の足に当たった
→罰打なし
ドロップしたボールが自分の足に当たったら、ペナルティ無しで再度ドロップしなくてはなりません。
●素振りをしていたらボールに触れて転がった
→1罰打
1罰打となり元の位置に戻してプレーとなります。ただし、ティーショット時、空振りの結果ボールがティーエリア内にあれば、罰無しで打ち直しできます。
●ボールを探していたら自分のボールを偶然動かした
→罰打なし
意図的に動かした場合は1罰打で元の位置に戻してプレー再開となります。
●構えた時にボールを動かしてしまった
→1罰打
1罰打で元の位置に戻して再度打ちます。
●打つ前にボールの後方を踏みつけた
→2罰打
スイングする領域の改善になり、2罰打となります。
●間違えて他人のボールを打ってしまった。
→2罰打
2罰打が加えられ正しい自分のボールを打ちます。
打たれてしまったプレーヤーにペナルティはありません(元の場所で再プレー)。
ペナルティエリア編
ペナルティエリアとはかつてはウォーターハザードと呼ばれたエリアで、コース内の池や海を指します。そのエリアは黄色の杭で表示されます。もう一つは、ラテラルウォーターハザードと呼ばれたエリアで、川のようにホールと並行して配置されたウォーターハザードを指します。そのエリアは赤色の杭で表示されます。
対処方法
ウォーターハザード・ラテラルウォーターハザードともに「ボールが打てる状態」にあれば、ペナルティ無しでそのまま打てます。
「ボールが打てない状況」であれば(こちらが大半)以下の内容で再プレーできます。
【旧ウォーターハザード(黄色杭)】
①1罰打で元の場所に戻って打ち直す。
②1罰打でボールが境界を越えた地点(図の★)とピンを結んだ後方延長上にドロップして再プレー。
後方延長線上はホール内であれば制限はありませんが、下がれば下がるほど残り距離も増えますので、適切な場所を探しましょう。
【旧ラテラルウォーターハザード(赤色杭)】
黄色杭と同じ対処方法ですが、1点だけ追加措置があります。
③1罰打でボールが境界を越えた地点(図の★)から2クラブレングス以内で「ピンに近づかない」場所にドロップして再プレー。
③は赤杭のエリアのみ対応できる方法ですので黄色杭のエリアで行うと誤った場所からのプレーという事でさらに2罰打が加わるので要注意。
ゴルフにおいては「あるがままにプレーする」という大前提があり、それが出来ない場合にペナルティを払ってボールを動かすことができます(一部例外あり)。
バンカー編
ホール内に点在する砂場「バンカー」。いやらしい所に配置され、ゴルファーを大いに悩ませますが、ここでもいくつかルールがあります。
うっかりミスすると大きなペナルティが待っていることも・・・
●バンカー内の「落ち葉・落ちた枝・小石・土の塊・虫等々」ゴルフコース上に存在する自然物(ルースインペディメント)を取り除いた
→罰打なし
今まではバンカー内にあるルースインペディメントは取り除けませんでしたが2019年のルール改定により取り除けることになりました。プレーの妨げになると思われる場合は取り除いてプレーしましょう。
ただし根を張っている木々や草花・その場所に固定されているものは除外されます。
●バンカー内で素振りしてクラブに砂がついた
→2罰打
バンカーの砂の状態をテストしたと捉えられペナルティが発生します。バンカーに入るときからボールを打つ前までは砂に触れないようにご注意。
●バンカーが苦手な場合は2罰打で外に出せる!
今まではバンカーに入れたボールはそのまま打つのが原則でそこで何回も打ってスコアを落とすなんて事もよくありました。そこで登場した新ルール!アンプレイアブル宣言をしてピンとボールを結んだ延長線上の「バンカーの外に」ドロップが出来ます(2罰打で)。
2打目をバンカーに入れてしまい3打目をバンカーで打つか?2罰打で5打目を芝生で打つか?どっちが良いのかはその状況次第。うまくルールを使ってみましょう。
パッティンググリーン編
「ゴルフ場の華」ともいえるパッティンググリーン。ここでもいくつか知っておきたいルールがあります。
●打つ前にボール後方で待機している時に、グリーン上でボールが風で動いた場合
→罰打なし
そのままの状態でボールが止まり次第プレーを再開します。
●パッティング前の素振りをしている時に、グリーン上でボールが風で動いた場合
→罰打なし
そのままの状態でボールが止まり次第プレーを再開します。
●アドレス(構え)に入った時に、グリーン上でボールが風で動いた場合
→1罰打
●構えた後打とうとしてスイングを始めた時、グリーン上でボールが風で動いた場合
→罰打なし
●ピンを抜かずにパッティングしたら入った
→罰打なし
かつてはグリーンに乗ったら必ずピンを抜いてパッティングしないといけませんでしたが、2019年のルール改定でピンを抜かずにパッティングしても良くなりました。プレー時間短縮等にもつながりますので、覚えておくと非常に役立つルールです。
●マークをしないでボールを拾ってしまった
→1罰打
グリーン上ではカップに入った時以外は必ずマークをしてから拾わなくてはなりません。
マークについて
カップとボールを結んだ後方延長線上で「ボールのすぐ後ろ」にマークをしてから(コインやマーカーで)ボールを拾うことができます。また、ボールを元の位置に戻した後は必ずマーカーを取り除きます。
マークの応用
自身のマーカーが後方から打つプレーヤーの妨げになる場合は、動かない目印を見つけマーカーと目印を結んだ直線上でパターヘッド1個分マーカーをスライドして妨げにならないようにします。他のプレーヤーが打ち終わった後、マーカーを元の場所に戻すこともお忘れなく。
その他編
●OB(Out of Bounds:アウトオブバウンズ)
各コースはどこでもプレー可能というわけではなく、「プレー不可」のエリアがあり、それが通称「OB」です。そこに入ったボールは下記の内容いずれかを選び再プレーします。
- 1罰打でOBショットを打ってしまった場所に戻って再プレー
- 2罰打でピンを軸としてOBラインを横切った地点までの距離:aを保ちつつピンと近づかずにフェアウェイとラフの境界線地点まで移動しそこから2クラブレングス以内にドロップして再プレー。
2に関してはローカルルールなので競技では認められない可能性が高いのでご注意ください。
●アンプレイアブル
Unplayable=プレーできない(ボールが打てない)状況下を指します。木の根元や茂み等にボールが止まった時等に宣言をして下記から選択します。
- 1罰打で元の位置に戻って打ち直し
- 1罰打でボールから2クラブレングス以内でピンに近づかないところにドロップ
- 1罰打でピンとボールを結んだ後方直線状にドロップ
バンカー内の場合は2,3はバンカー内でドロップしなくてはならない。バンカーの外にドロップしたい場合は2罰打でドロップ可能。
●ドロップについて
ミスショットでペナルティを払ってボールを指定の場所にドロップ。このドロップにもやり方があります。それは「膝の高さからボールをドロップ」することです。間違えると再度ドロップのやり直しとなりますので、ご注意ください。
●クラブレングスについて
ルールで「〇クラブレングス以内」という言葉が出てきますが、「クラブレングスってどのクラブを指しているの?」と思うかもしれません。実はどのクラブでも良いのです(ただし自身のクラブであること)。ですので、自身のクラブで最も長いクラブで計測するようにしましょう。